まるでガラスがないかのような透明度「高透過ガラス」
ガラスの種類

ガラステーブルのトップや棚板のガラスを選ぶ際に、高透過ガラスにしようか迷うという声をよく耳にします。
高透過、つまり透明度の高いガラスのことですね。
普通のガラスは一見透明に見えますが、実は中に不純物(鉄分)が混ざっているために、微妙に青みがかっているんです。
一方高透過ガラスは中の不純物が非常に少ないため、通常のガラスに比べてガラス特有の青みが抜けて、透明感があります。ガラス越しに物を見た際にガラスの色の影響を受けないので、より実物に近い色で見ることができます。
ですので、普通のガラスだと厚みが増すほど青みが濃くなるのに対して、高透過ガラスは厚みが増しても透明感を保つことができます。
ガラス越しでも対象物の色合いが鮮明に写るため、ショーウィンドウや水族館の展示ケースなどにも用いられています。また、ガラスにプリントする加工を用いると、色がきれいに写るためデザインの自由度も上がります。
高透過ガラスは他の機能と組み合わせることも可能です。複層ガラスにして断熱効果を高めて冷蔵ケースに用いたり、防犯ガラスや強化ガラスにすることでショーウィンドウにしたりと、様々な機能を兼ね備えることが可能です。
このような高透過ガラスの効果は、鏡に使用するときにも発揮されます。
普通のガラスを用いて作られた鏡は、鏡自体が緑がかっているので実際の色と見え方が変わってきます。
お化粧などをする際には、実際の顔色よりも明るく派手目になってしまう傾向があると言われています。
これが高透過ガラスであれば、より実際の色あいに忠実なナチュラルな顔色を映し出してくれるため、お化粧の仕上がりも自然なものになります。
このような高透過ガラスを使った鏡は、最近では実際に美容室や化粧品店などでも使われるようになっています。
高透過ガラスで作られたガラスは通常よりも値段が高く、約1.5~1.8倍ほど高価になりますが、化粧鏡など毎日使うものであれば十分に採用する価値があるのではないでしょうか。