すりガラス・フロストガラス・型板ガラスの違いとは?

「すりガラス」は、曇り加工によって目隠し機能を持つガラスです。
それと似たガラスとして、「フロストガラス」「型板ガラス」というものがあります。ガラスの名前自体はあまり知られていませんが、いずれも日常で良く目にするガラスです。

すりガラス


出典:AGC Glass Plaza|フロート板ガラス_すり板ガラス

フロストガラス

型板ガラス


出典:AGC Glass Plaza|型板ガラス

この目隠し効果のある3種類のガラスについて、それぞれの特徴と使い分けについてご紹介したいと思います。

すりガラス

すりガラスは、通常のフロートガラスの片面を珪砂(ケイシャ)で擦ってツルツルのツヤを消し、不透明にしたガラスです。昭和の終わり頃から少しづつ建築材料として使われなくなったガラスです。主に和室の障子戸のガラスや玄関の加工ガラス、公共団地のベランダの窓ガラスとして当時は多く建築物に使われていますね。
すり加工された表面はザラザラとした風合いになっていて、汚れが付きやすく、落ちにくい性質があります。また表面が濡れると、透明度が上がって目隠し効果が薄れるという特徴もあります。汚れや水がつきにくい場所であればさほど気にすることはありませんが、浴室や台所での使用にはあまり向いていないガラスです。

フロストガラス

すりガラスの表面を化学処理で滑らかな風合い(サラサラ)に仕上げたガラスです。すりガラスに比べると汚れはつきにくく、濡れてもさほど透明度が変わりません。このような特徴を持つフロストガラスは、店舗やオフィスの目隠しや間仕切り、テーブルトップのガラス、ガラス棚などによく用いられています。
フロストガラスはすりガラスと見た目はよく似ているのですが、最大の違いは手垢の付きにくさです。すりガラスは手で触ると手垢がついて、拭いても落ちにくくなってしまうガラスなのが難点だったのですが、それを解消したのがフロストガラスなのです。手でよく触るような場所にもガラスに手垢がつかないので色々な場所で使いやすいです。

型板ガラス

透明板ガラスの片面に凸凹とした型模様をデザインしたガラスです。柑橘類の皮の表面のような凸凹感があるガラスです。汚れがつきにくく汚れが落としやすいガラスのため、比較的ガラスの定期的な清掃の手間も少なくて済みます。一般的なサッシ窓の他にも浴室やトイレの窓ガラスなどに使われることが多く、今回ご紹介した3つのガラスの中では最も安価なガラスのため、食器棚などの室内建具にもよく使用されているガラスになります。
型板ガラスは厚みによって模様が異なり、それぞれ下記の名称がつけられています。
薄型(2mm):「梨地」
厚型(4mm,6mm):「霞」

以上、「すりガラス」「フロストガラス」「型板ガラス」の違いについてでした。
ご検討の用途に対してどのガラスが良いかご不明な方は、当社にお気軽にご相談ください。ご予算も考慮しながら、最適なガラスをご提案させて頂きます。