窓ガラスの種類と選び方

窓ガラスは、住まいの快適さや省エネ性能に大きく影響する部分です。窓ガラスには、さまざまな種類があり、それぞれに特徴やメリットがあります。窓ガラスの種類と選び方について、詳しく見ていきましょう。

窓ガラスの種類

窓ガラスは、大きく分けると、単板ガラスと複層ガラスの2種類になります。

単板ガラス

単板ガラスは、一枚のガラスでできているもので、最も一般的な窓ガラスです。単板ガラスには、以下のような種類があります。

    ・フロート板ガラス:平らで透明な基本的なガラスです。安価で加工しやすいですが、断熱性や防音性は低いです。

    ・網入りガラス:金属線やワイヤーが入ったガラスです。割れても飛散しにくく、防犯性や耐火性に優れています。

    ・型板ガラス:凸凹した模様がついたガラスです。光を乱反射させて視界を遮り、プライバシーを保護します。デザイン性も高いです。

    ・すり板ガラス:表面を研磨して曇らせたガラスです。型板ガラスと同様に視界を遮りますが、光は透過させます。

    ・熱線吸収板ガラス:色素を添加して日射熱を吸収するガラスです。夏場の室内温度上昇を抑えますが、冬場は暖房効率が低下します。

    ・熱線反射板ガラス:金属膜をコーティングして日射熱を反射するガラスです。夏場も冬場も室内温度を安定させますが、価格は高めです。

複層ガラス

複層ガラスは、二枚以上のガラスを接着剤や気体で接合したもので、断熱性や防音性に優れた高性能な窓ガラスです。複層ガラスには、以下のような種類があります。

    ・二重ガラス:二枚の単板ガラスの間に空気層を作ったものです。空気層が断熱効果や防音効果を発揮します。

    ・三重ガラス:三枚の単板ガラスの間に空気層を作ったものです。二重ガラスよりも断熱効果や防音効果が高いですが、重量が増えるため、窓枠や建物の強度に注意が必要です。

    ・ペアガラス:二枚の単板ガラスを別々に枠にはめたものです。二重ガラスと同様に断熱効果や防音効果がありますが、空気層が広いため、結露しやすいです。

    ・真空ガラス:二枚の単板ガラスの間の空気を抜いて真空にしたものです。真空層が熱伝導を防ぎ、高い断熱効果を発揮します。薄くて軽いため、窓枠や建物への負担も少ないです。

    ・Low-Eガラス:単板ガラスの一面に低放射率(Low-E)膜をコーティングしたものです。Low-E膜は、室内から出る赤外線を反射して室内に戻すことで、冬場の暖房効率を高めます。また、夏場は室外から入る赤外線を遮断して室内温度上昇を抑えます。

    ・遮熱Low-Eガラス:Low-Eガラスに遮熱機能を加えたものです。Low-E膜とは別に遮熱膜をコーティングすることで、夏場の日射熱をより効果的に遮断します。冬場もLow-Eガラスと同様に暖房効率を高めます。

    ・光触媒ガラス:単板ガラスの一面に光触媒膜をコーティングしたものです。光触媒膜は、紫外線などの光エネルギーで有機物を分解する性質があります。そのため、汚れやカビなどの付着を防ぎ、自己洗浄効果や消臭効果があります。

    ・防音ガラス:単板ガラスと防音フィルムを貼り合わせたものです。防音フィルムは、音波を吸収して騒音を低減します。特に交通量の多い道路沿いや飛行機の騒音などに効果的です。

窓ガラスの選び方

窓ガラスの選び方は、以下のようなポイントに注意するとよいでしょう。

まとめ

窓ガラスに求める機能は何かを明確にしましょう。例えば、断熱性や省エネ性能を重視するなら、Low-Eガラスや真空ガラスなどがおすすめです。